「今の自分を変えたい」という切実な人への絶好のヒント
久瑠あさ美のメンタルトレーニング実況中継【第12回】
■俳優がやっていること
久瑠:今の自分とは全く繋がってない、想定外のWant。ちょっとばかり心の視点が上がったくらいではそれは見えてこない、まだ遥か彼方のものなんです。
甲斐荘:もはや僕と繋がりがないですよね。
久瑠:そう、繋がりがない、全く見覚えのない自分です。それこそがWantなんです。
「こんな自分になれたとしたら」ということすら想像したことがない。けれども、今日から想像してみてください。今日からイメージしてみてください。まだ現実の自分と結び付かなくてもいいですから。
甲斐荘さんは演劇をされているからご存じだと思いますが、「役創り」ってそういうものですよね。ある日突然「犯罪者の役をやってください」と言われたり、ある日突然「あなたは違う宇宙からやってきた人です」と言われてSF映画の台本を渡されたら、どうするか。「いや、宇宙に行ったことないから分かりません」って言って降りる人なんていない。そこを想像するのが役者の仕事の醍醐味でもあるわけですから。
俳優は「人に非ず」と書きますよね。つまり「人間を超える」ということです。潜在能力を使わないと役は創れない、自分の身近な延長線でやるからつまらなくなる。
そして人間というものは、イマジネーションの力で役を創れるんです。
Memo
自分と繋がりのない人物になりきる力こそ、人間が生まれ持った潜在能力です